Layer List 2.7

~修正予定~


レンダレイヤに関する設定を行います。
レンダレイヤは、シーン内の個々のレイヤをそれぞれ別々のイメージとしてレンダリングするために使用します。
そうすることで、各イメージに対して別々の色の補正を行ったり、特定のイメージに対して効果を与えたりといった操作を行い、再度合成することができます。
また、レンダレイヤを利用することで、コンポジション内の個々の要素またはグループの効果や補正を、最終的なレンダリングを出力する前に解析することができます。
これにより、補正されているかどうかを調べるためだけに、シーンを際限なく再レンダリングする必要がなくなります。

パレット


List Box

リストボックスには、作成したレンダレイヤが表示されされ、レンダレイヤの無効化や追加、削除、名前の変更のためのオプションがあります。
初期値では、シーンで使われているいないに関わらずすべてのレイヤが含まれている "RenderLayer" が作成されています。

List

リスト内のレンダレイヤの右側にあるチェックボックスに、チェックを付けるとそのレンダレイヤが有効になってレンダリングの対象となり、チェックを外すと無効となってレンダリングの対象にはなりません。

+

レンダレイヤを新たに追加します。

-

リストボックス内で選択されているレンダレイヤを削除します。

Name

リストボックス内で選択されているレンダレイヤの名前を変更します。

Single

Name の右隣にあるこのオプション (画鋲アイコン) をオンにすると、リストボックス内で選択されているレンダレイヤのみをレンダリングします。
レンダレイヤが複数あって、その中の 1 つのレンダレイヤのみをレンダリングしたいときに、他のレンダレイヤのチェックを外す必要が無く、便利です。


Layer

レンダレイヤには 4 つのレイヤ設定があり、リストボックスで選択されているレンダレイヤに対してレンダリングの対象には、該当するレイヤをクリックして選択します。
複数のレイヤを選択する場合は、Shiftを押しながら選択します。
各設定の基本的な使用方法は、RenderLayer の基本的な使い方を参照してください。

Scene

シーンレイヤを設定します。
ここで選択されているレイヤのオブジェクトのみが、レンダリンの対象となります。
3D View のレイヤ設定と同じ設定となります。

Layer

カメラレイヤを設定します。
ここで選択されているレイヤのオブジェクトがカメラに直接映ります。
Scene で選択されていて、ここで選択されていないレイヤにあるオブジェクトは、カメラに直接表示されることはありませんが、影を落としたり反射に映り込んだりして間接的に表示されます。
これは、Object パネルの Ray Visibility で Camera を無効にしていることと同じことになります。
この動作は、最初はやや混乱を招く可能性がありますが、レンダレイヤが影や反射の欠損のない完全なレンダリングとするために再合成することができるように設計されています。

Exclude

除外レイヤを設定します。
Scene の設定はすべてのレンダレイヤ間で共有され、Layer の設定で外れていても影が落ちたり映り込んだりします。
このオプションは、特定のレイヤのオブジェクトをレンダレイヤに影響しないように、除外することができます。
Scene の設定に関わらず、必ずレンダリングの対象外としたレイヤを設定しておきます。

Mask Layers

マスクレイヤを設定します。
ここで設定されているレイヤのオブジェクトは、その背後に表示される他のオブジェクトをマスクします。
これは、そのレイヤにあるオブジェクトに対して、Holdout シェーダを割り当てていることと同じことになります。
後でコンポジット等で合成する際に不要なオブジェクトは、ここで予めマスクすると良いです。

Material

レンダレイヤ内のすべてのマテリアルをオーバーライドするマテリアルを設定します。
各オブジェクトにそれぞれ割り当てられているマテリアルが無視され、ここで設定したマテリアルでレンダリングされます。

Samples

レンダリングサンプルのオーバーライド数 (0 - 10000) を設定します。
0 で、Render - Sampling で設定されている、シーンの設定を使用します。
ここで 0 以外の値を設定することにより、個別にサンプリング数を変えることができます。
サンプリング数に関わらず一定の品質を得ることができる World からの直接光はサンプル数を減らすことによって、レンダリング時間を短縮することができます。
また、一部のレンダレイヤのサンプル数を上げて、部分的にレンダリングの質を上げることもできます。

Use Environment

World Output の設定をレンダリングに反映するかどうかを設定します。
チェックが付いていると有効にし、チェックが付いていないと無効にします。
レンダレイヤ毎に設定が有効となります。

Use Surfaces

サーフェスオブジェクトをレンダリングに反映するかどうかを設定します。
チェックが付いていると有効にし、チェックが付いていないと無効にします。
無効になっていると、メッシュオブジェクトはすべて表示されないため、場合によっては何もレンダリングされません。

Use Hair

ヘアーオブジェクトをレンダリングに反映するかどうかを設定します。
チェックが付いていると有効にし、チェックが付いていないと無効にします。
無効になっていると、パーティクルヘアーがレンダリングの対象から外れます。


Passes

個々のレンダレイヤで制御したいデータパスを選択します。
ここで有効にしたパスは、Compositing Nodes の Render Layers ノードの出力ソケットとして表示され、各レンダレイヤのレンダリング結果から個別に抽出して合成に利用することができるようになります。
        RenderLayersPasses_01_Image.pngrenderlayerspasses_04.pngRenderLayersPasses_nodes.png
        上のサンプルは Properties - Render - Film - Transparent をオンでレンダリングした結果です

Combined

完全に組み合わされた RGBA バッファを受け渡します。
Render Layers コンポジットノードには、Image 出力ソケットと Alpha 出力ソケットとして追加されます。

ライティングパスのフロー図


Z

Z 深度 (カメラからの距離) を受け渡します。
アンチエイリアスされた値では実際に正しくブレンドすることができないため、アンチエイリアスされていない状態で受け渡されます。
Render Layers コンポジットノードには、Z 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Z.png
      • 分かりやすいように Map Value ノードで Offset : -77.0, Size : 0.1 をおこなっております

Mist

この Pass にチェックを付けると表示される、Properties - World の Mist Pss パネルの設定を使用し、ミスト値 (0.0 - 1.0) を受け渡します。
Render Layers コンポジットノードには、Mist 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Mist.png

Normal

シェーディングに使用されるサーフェス法線を受け渡します。
Render Layers コンポジットノードには、Normal 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Normal.png
      • -X 軸方向へ赤いライトが当てられ、-Y 軸方向へ緑のライトが当てられ、-Z 軸方向へ青いライトが当てられた状況と同じ様子です。

Vector

Vector Blur ノード用モーションベクトルを受け渡します。
2D ベクトルで構成されている 4 つのコンポーネントは、ピクセル空間内で前のフレームと次のフレームに対して動きを与えます。
Render Layers コンポジットノードには、Speed 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Speed.png
      • 反応している 3 つのオブジェクトには、移動のキーフレームが割り付けられてます。
      • 分かりやすいように Map Value ノードで Offset : 0.5 をおこなっておりますが、移動方向や速度と色には関連がありません。

UV

テクスチャ UV を受け渡します。
Render Layers コンポジットノードには、UV 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_UV.pngRenderLayersPasses_01_UV2.png
      • UV マップの X0,Y0 が青、 X0,Y1 がシアン、 X1,Y0 がマゼンタ、 X1,Y1 が白になるように表示されます。

Object Index

Properties - Object - Relations - Pass Index で設定する、オブジェクトのパスインデックスを受け渡します。
アンチエイリアスされた値では実際に正しくブレンドすることができないため、アンチエイリアスされていません。
Render Layers コンポジットノードには、IndexOB 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_IndexOB2.png
      • ID Mask ノードで、Index が 1 のオブジェクトのみ表示してあります。
      • 実際は、黒い部分は Alpha 0 となっております。

Material Index

Properties - Material - Settings - Pass Index で設定する、マテリアルのパスインデックスを受け渡します。
アンチエイリアスされた値では実際に正しくブレンドすることができないため、アンチエイリアスされていません。
Render Layers コンポジットノードには、IndexMA 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_IndexMA2.png
      • ID Mask ノードで、Index が 1 のオブジェクトのみ表示してあります。
      • 実際は、黒い部分は Alpha 0 となっております。

Shadow

シャドウパスを受け渡します。
Render Layers コンポジットノードには、Shadow 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Shadow.png
      • ランプからの発光による影のみ反応し、サーフェスからの発光には反応しません。

AO (Ambient Occlusion)

        直接見えているサーフェスからのアンビエントオクルージョン (AO) を 0 から 1 の間の正規化された値として受け渡します。
        BSDF 色や AO 係数は含まれません。
        Render Layers コンポジットノードには、AO 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_AO.png
      • オブジェクト同士の間隔が狭くなるほど暗くなりますが、オブジェクトが無く背景が見えているところも黒くなっています。

Diffuse

  • Direct
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから一度だけ拡散反射した直接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Diffuse Direct 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_DiffDir.png
  • Indirect
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから二度以上拡散反射した間接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Diffuse Indirect 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_DiffInd.png
  • Color
        拡散 BSDF ノードのカラーウェイト (Color weight) を受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Diffuse Color 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_DiffCol.png

Glossy

  • Direct
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから一度だけ光沢反射した直接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Glossy Direct 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_GlossDir.png
  • Indirect
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから二度以上光沢反射した間接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Glossy Indirect 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_GlossInd.png
  • Color
        光沢 BSDF ノードのカラーウェイト (Color weight) を受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Glossy Color 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_GlossCol.png

Transmission

  • Direct
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから一度だけ透過した直接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Transmission Direct 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_TransDir.png
      • オブジェクトの背後に光源を置くと、背後の面で 1 度通過し、正面の面を通過する段階では Indirect となるため、オブジェクトの中に光源を入れてあります。
      • 今回はいずれも発光サーフェスにて実施してありますが、ランプからの発光には反応しませんでした。
      • Subsurface Scattering は、Transmission Pass には反応しませんでした。

  • Indirect
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから二度以上透過した間接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Transmission Indirect 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_TransInd.png
  • Color
        透過 BSDF ノードのカラーウェイト (Color weight) を受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Transmission Color 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_TransCol.png

Transparent BSDF シェーダは Transmission パスには含まれていませんので注意してください。
Transparent BSDF シェーダ的なパスを扱いたい場合は、屈折率 (IOR) 1.0 の Glass BSDF を使用することができます。

Subsurface

  • Direct
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから一度だけ表面下散乱した直接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Subsurface Direct 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_SubsurfaceDir.png
  • Indirect
        ランプや発光サーフェス、背景や環境光 (AO)、サーフェスから二度以上表面下散乱した間接光を受け渡します。
        BSDF 色は、このパスには含まれていません。
        Render Layers コンポジットノードには、Subsurface Indirect 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_SubsurfaceInd.png
  • Color
        表面下散乱 BSDF ノードのカラーウェイト (Color weight) を受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Subsurface Color 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_SubsurfaceCol.png

Emission

        直接見えるサーフェスからの発光パスを受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Emit 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Emit.png

Environment

        直接見える背景からの発光パスを受け渡します。
        Render Layers コンポジットノードには、Environment 出力ソケットとして追加されます。
        RenderLayersPasses_01_Env.png

Alpha Threshold

仕様が把握できていません。。。
Added an "Alpha Threshold" value for render layers. Z, Index, normal, UV and vector passes are only affected by surfaces with alpha transparency equal to or higher than this threshold. With value 0.0 the first surface hit will always write to these passes, regardless of transparency. With higher values surfaces that are mostly transparent can be skipped until an opaque surface is encountered.

  • 最終更新:2017-08-25 16:23:49

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード