Duplication の使い方

リンク複製の仕方の一つに、Procedural Duplication (プロシージャ型の複製) があります。
2 つのオブジェクトに親子関係を作り、子オブジェクトが親オブジェクトのジオメトリ情報によってインスタンスを作成する方法です。
Duplication には、Frames, Verts, Faces, Group の 4 つの方法があります。


共通操作 : 親子関係の設定

複製するオブジェクトが、複製の基準となるオブジェクトを「親」として親子関係を設定しておく必要があり、これは以下の方法で行います。
  1. 始めに複製する (「子」にする) オブジェクトを選択し、次に複製の基準にする (「親」にする) オブジェクトをShiftRMBで追加選択
  2. CtrlP > Object で親子関係を設定
  3. 複製オブジェクトのみを選択し、AltOで複製オブジェクトの原点をクリアし、複製基準オブジェクトに合わせる
ちなみに、複製する (「子」にする) オブジェクトの Properties > Object タブの Relations パレットの Parent から直接、複製の基準にする (「親」にする) オブジェクトを選択する方法でも親子関係は設定できますが、この方法だと親のスケールを子供も引き継いでしまうので上の方法が良いと思います。


注意点

基準としたメッシュオブジェクト

複製の基準としたメッシュオブジェクトは、3D View 上ではそのまま表示されますが、Viewport Shading の Renderd や実際のレンダリング結果には表示されません。

Duplication と Mirror の組み合わせ

Duplication による配列複製と、Modifier による Mirror が思う位置にできない時がある。
思い通りの位置に作成するには、以下の注意点が必要。
・複製するオブジェクト「A」の原点が配列の基準点になる
・「A」の配置位置は、あとで正しく設定できるので、まずはどこでも良い
・配列の基準となるオブジェクト「B」の原点位置は、どこでも良い
・ミラーの基準となるオブジェクト「C」(Emptyでよい)を基準位置に作成しておく
1. 複製するオブジェクト「A」を選択
2. 配列の基準となるオブジェクト「B」を追加選択
3. CtrlP-"Object”で親子関係を設定
4. 「A」のみ選択した状態で、AltO(原点クリア)を実行
5. 「B」のみ選択した状態で、「Object - Duplication - Verts」を選択
6. 「B」のみ選択した状態で、「Modifiers - Add Modifier - Mirror」、Mirror Objectに「C」を選択


DupliFrames

複製するオブジェクトを、複製基準とするカーブに沿って等間隔に配列して複製するツールです。
  1. カーブを作成し、大きさや位置を調整
  2. カーブの Properties > Data タブの Path Animation パレットの Frames を複製して配列する数に変更
  3. カーブに沿ってオブジェクトの向きを変える場合は、同パレットの Follow オプションを有効にする
  4. オブジェクトとカーブの親子関係を設定して原点クリア
  5. オブジェクトの Properties > Object タブの Duplication パレットで Frames を選択し、Speed オプションを外す
DupliFrames_monkey_FollowOff.png
Follow: Off
DupliFrames_monkey_FollowOn.png
Follow: On


DupliVerts

オブジェクトを、複製基準とするメッシュの頂点位置に複製するツールです。複製基準となるメッシュのすべての頂点にオブジェクトが配置されます。
  1. メッシュを作成し、の大きさや位置を調整
  2. オブジェクトとメッシュの親子関係を設定して原点クリア
  3. メッシュの Properties > Object タブの Duplication パレットで Verts を選択
  4. メッシュの頂点方向に沿ってオブジェクトの向きを変える場合は、同パレットの Rotation オプションを有効にする
DupliVerts_Monkey_RotationOff.png
Rotation: Off
DupliVerts_Monkey_RotationOn.png
Rotation: On


DupliFaces

オブジェクトを、複製基準とするメッシュのフェース中央位置に複製するツールです。複製基準となるメッシュのすべてのフェースにオブジェクトが配置されます。フェースの法線方向を基準にオブジェクトの向きが変わります。
  1. メッシュを作成し、の大きさや位置を調整
  2. オブジェクトとメッシュの親子関係を設定して原点クリア
  3. メッシュの Properties > Object タブの Duplication パレットで Faces を選択
  4. オブジェクトの大きさをフェースの大きさによって変える場合は、同パレットの Scale オプションを有効にし、Inherit Scale にフェースサイズからの継承スケールを設定する
DupliFaces_Monkey_ScaleOff.png
Scale: Off
DupliFaces_Monkey_ScaleOn.png
Scale: On, Inherit Scale: 15.0


DupliGroup

複製基準とするオブジェクトをグループのインスタンスにするツールです。通常「ShiftA > Group Instance > グループ名選択」でグループのインスタンスを配置すると、自動的に Empty が配置され、その Empty に対して DupliGroup が設定されますが、DupliGroup を使用することで Empty 以外のオブジェクトに対してもグループのインスタンスとすることができます。他の Dupli ツールとは異なり、単独で配置制御できるため、個々に位置や向きを調整することができます。
  1. グループ化するオブジェクトを選択し、CtrlGでグループ化する (Group 機能の使い方参照)
  2. グループのインスタンスとするオブジェクトを作成し、位置を調整
  3. グループのインスタンスとするオブジェクトの Properties > Object タブの Duplication パレットで Group を選択し、Group でグループ名を選択
DupliGroup_Monkey.png


インスタンスの実体化

Duplication にて作成したインスタンスを選択しShiftCtrlAすることで、インスタンスを個々の実体のオブジェクトに変換することができます。





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  • 最終更新:2018-09-14 15:48:07

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