レンダリングが遅い 2.7
以下の条件でレンダリングを実行すると、CPU を 100% 使いきらず、結果としてレンダリング時間が非常に長くなる現象が起こる。
条件
- PC
- CPU: Xeon E5-2670 v3 x 2 (48 Threads)
- RAM: 64GB
- OS: Windows10 64bit
- Blender
- 2.77a
- CPU Rendering
Max Transparency による変化
Material に Transparent BSDF を含むオブジェクトがレンダリング対象にあり、Light Paths の Max Transparency が 64 以上に設定されていると、発生。
※63 以下にすると CPU はフルに稼働する。
同じファイルを Windows7 64bit, Core i7-3820 PC (8 Threads) にて CPU レンダリングした場合、CPU は 100% 使用されるので、OS とのからみか? CPU とのからみか?
結果は、8 でも、128 でも、違いが見えないので、この値は小さくて良いかも。
サンプル
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Max Transparency | Xeon 48T x Win10 | i7 8T x Win7 |
128 | 41m21.01s | 13m21.74s | ||
64 | 15m52.63s | 13m10.50s | ||
32 | 02m40.75s | 12m59.96s | ||
16 | 02m40.58s | 12m57.70s | ||
8 | 02m36.95s | 12m35.52s |
Blender バージョンによる違い
Xeon 48T x Win10 PC で、Blender の他のバージョンでレンダリングチェックした結果。
2.71 以降のバージョンで、Max Transparency を 64 以上に設定していると、この PC では CPU を 100% 活用できないようです。
Blender Version | CPU 100% 稼働 |
2.77a | × |
2.77 | × |
2.76b | × |
2.76a | × |
2.76rc3 | × |
2.76rc2 | × |
2.76 | × |
2.75a | × |
2.75 | × |
2.74 | × |
2.73a | × |
2.73 | × |
2.72b | × |
2.72a | × |
2.72 | × |
2.71rc2 | × |
2.71 | × |
2.70a | ○ |
2.70 | ○ |
Modifier による変化
オブジェクトに Subsurf Modifier が割り当てられていると、BVH の構築に時間が掛かる様子。
また、そのオブジェクトが複数ある場合、Instance として配置されているか、Array として配置されているかで計算時間が大きく変わる様子。
Xeon 48T x Win10 | i7 8T x Win7 | |||
Instance | Array | Instance | Array | |
Subsurf なし | ![]() |
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Subsurf あり | ![]() |
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コメント
上の、Max Transparency と Subsurf Modifier、Array が重なると、非常に遅くなるので、特に Max Transparency には注意。
同じ形状で、材質も同じであれば、極力 Instance を利用することで、BVH 構築にかかる時間を減らせる。
- 最終更新:2016-04-22 12:01:28